いらっしゃい、店長ですみません。

2018年5月5日より新高円寺にオープンした水道橋博士のお店「はかせのみせ」の店長日記。

今それしてる場合か?

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常に自分にこの問いを突き付けている。正確には突き付けようと心がけているんだけれど。

基本怠け者体質なので、ほっとけば何もしないし、しようとも思わないは言い過ぎだけれど、それくらい根がグータラなんです。やらなくちゃならないというよりも、やらなきゃ気持ちが治んない、その衝動が止まらないからやっているという感覚でモノをこさえてるんだけれども、その衝動が湧かない時のやらなさ加減と言ったら。そんな自分を鼓舞する意味でも常に自分に突き付けている言葉が『今それしてる場合か?』です。

長いこと似たような仕事、締め切りまでに上がればいい仕事をしていると、出来上がり、思いつくまでの時間が読めるようにはなるんだけれど、そうなるとギリギリまでしなかったりで、余裕を持って取り組めばいいんだけど、それができない。つまり衝動が湧かない事が多々あるんです。それがギリギリまでとなるとホント参っちゃうんです。そういう時は、ルーティーンというか、パターン化された自らの行動パターンに当てはめて衝動が湧くように自らを仕向けるわけなんです。五郎丸ポーズじゃないけれど、それはもうルーティーンですよ。根詰めて考えすぎて二進も三進もいかなくなった時に、別の事をあえてして脳をリセットというかリフレッシュするんだけど、全く本来すべき事を忘れて別の事をしているわけでは無く、うっすら心のどこかで考えつつ、別の事をしたり考えたり。そういう事をしている時に『今それしてる場合か?』と問いかける。そうしてあちこち考えを巡らせている時間が、考えている時間になるんだけれど。考える時間と、実作業の時間も考慮しなくちゃいけないので、リアルに『今それしてる場合か?』と切実に問い詰める時もあるんです。だから常に自分に言い聞かせつつ。このブログを書いている時点でも言い聞かせつつ。

ひらめきや、思いつくことに関しては、こればっかりは根詰めれば詰めるほど袋小路に閉じこもりかねないんだけれど、以前何かで読んだか見たダリのエピソードを思い出すんです。

ダリはひらめきが浮かぶのはどんな時かと自己分析して、うたた寝した瞬間、睡眠に落ちる瞬間に思いつく事を知り、スプーンを咥えてうたた寝をして、睡眠に落ちた瞬間に口が緩んでスプーンが落ちた音で起きて、そのひらめきを絵に描き留めてたという逸話を読んだ事があるんですが、こういうパターンがあるのかとボクもどういう時に閃くのかなと思った時に、根詰めて考えたあげく、全く別のことで息抜きした時にフと思いつくなと。でそこに甘えて別のことと称して度を超えた甘えた行動をしてたら本当の意味で『今それしてる場合か?』と自分を叱咤するんです。ま、このダリの逸話すらおそらく半分ホントで半分自己プロデュースというか、自己演出ですよねきっと。だって頭にフランスパン乗せてる人だから、あんなヒゲで。

ひらめきや、思いつくタイミングってのは一瞬だけれど、その一瞬はこれまでの人生経験がもたらした一瞬で、コーヒーのCMでビートたけしさんも「この一杯を作るのに80年と10分かかってるんだ」と言っているように、『今それしてる場合か?』のその時間が活かされる行動であればこそなんですけどね。ただ無駄に時間を過ごしたりするのだけは本当に自ら戒め無くちゃダメだなぁと思います。

 


ワンダ 極 CM 「80年と10分」編 15秒 ビートたけし 劇団ひとり

 

なんでもかんでもボクは衝動的に動くもんだから、本来ならば先にこれしとかなくちゃ案件があるにも関わらず、思いついちゃったから別のことに走るってことが本当に多くて。ただ、そういう衝動もこれまでの経験上まだギリ間に合うというか、それをしてたからこそ本来すべき事にも活きてきたという感じで、なんとかはなってきているから大丈夫なんですが、大丈夫だと思っているのは自分だけだったら恐ろしいよね。そうならないために言い訳じゃないですが、コミュニケーションとして、経過報告はもっと密にしておかなくちゃなぁと常々。だって言わなきゃわかんないことってホントに多いから。ましてや言っても伝わらないこともあるから、伝え無くちゃだよね。

でここ最近本当に『今それしてる場合か?』とリアルに思ったのがメルカリで売り上げたお金でカメラ買ってカワセミ撮りに行ってた事かなぁ。ちゃんと撮れなかったし。でもこれも後々何かに活かされるんだろうなと、とりあえずPhotACにアップしておいたけど。

そう思いながら談志さんの落語を聞いていたら「無駄とは一番肝心だった」と。


カワセミ

 

 

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