何も思い出せない(3月25日 月曜日 晴れ)第326話
何も思い出せないと言うよりも、何もしていなかったので、思い出すも何もそこに思い出が無いのだ。思い出は何も楽しかった、苦しかった、嬉しかった、面白かったという感情の起伏の飛び出した部分でしかない。まったくもってフラットで平坦んでまっすぐな道は何も残さないのか。高速道路を延々と同じスピードで真っ直ぐ走っていたら感覚が麻痺するように、変わらぬ日常を同じように過ごすのは感覚が麻痺してしまうものなのだろうか。
せめて何か些細なことでも書き残していれば、話はいくらでも膨らむのに。